拘縮鼻の再手術、崩れてしまった鼻は再び蘇らせることができるのか?
拘縮鼻は、鼻整形後に現れる最も深刻な合併症の一つで、鼻筋が硬くなって引き上がり、鼻先が巻き上がって(アップノーズ)、鼻の穴が過度に見える豚鼻(アップノーズ)の形に変形するのが特徴です。また、鼻柱が小鼻(鼻翼)よりも上に上がり、鼻先は厚ぼったく丸くなり、鼻筋は片側に曲がって正中線から外れるような変形が同時に現れることがあります。
拘縮鼻の再手術は、単なる形の復元ではなく再建(Reconstruction)に近い手術であり、瘢痕組織(Scar)、被膜(Capsule)、拘縮した組織をすべて剥離・除去し、短くなった組織を伸ばし、生体由来の軟骨で鼻の構造を再建する高難度の技術が必要です。今回のドクターズブログでは、拘縮鼻の患者様の実際の症例を通じて、拘縮がなぜ発生するのか、どのような過程を経て復元が可能なのか、そしてどのような材料と原理が使用されるのかを、SH整形外科のキム・ソンフン院長の視点から分かりやすく解説します。拘縮鼻の再手術、鼻の再建、瘢痕組織の除去、肋軟骨による再建術、鼻柱延長術についてお悩みの方にとって、最も実践的なガイドとなるはずです。
フェイスデザイナー SH整形外科 キム・ソンフン院長
「手術後、時間が経つにつれて鼻がどんどん巻き上がっていきます」
数か月前に診察室を訪れた患者様は、タイから来られた29歳の女性でした。
韓国へは2回目の訪問で、1回目の訪問時に受けた鼻整形のせいで再び来られることになったケースでした。
その方が椅子に座るなり口にされた言葉。
「先生… 時間が経つにつれて、私の鼻がどんどん上がっていくんです。
最初は大丈夫だったのに、今は笑うとすごく不自然です。鼻先が硬く丸くなり、鼻筋も曲がってしまいました」
正面の写真を一緒に確認すると、すでに拘縮が始まっている典型的な状態でした。



鼻筋の上に**瘢痕組織(Scar tissue)**が盛り上がっている状態
鼻筋が正中線から外れ、右側に曲がっている
鼻先は厚ぼったく丸みを帯びており、
鼻柱(Columella)が小鼻(鼻翼)よりも上側に上がっている状態
一目見てわかる豚鼻(Upturned Nose)の様相
横顔を確認すると
鼻が巻き上がりながら鼻先が上に引っ張られ、
鼻柱は後ろへ押し上げられて小鼻よりもさらに上に位置している、典型的な拘縮。

この方のお悩みは、誰が見ても深刻な状況でした。
患者様はおっしゃいました。
「こんな鼻でも、本当に元に戻せるのでしょうか?」
拘縮鼻とは何か?
拘縮(Contracture)とは、組織が収縮して硬くなり、鼻を引き上げてしまう現象です。
拘縮の主な原因
炎症後の瘢痕組織の過度な増殖
剥離範囲の不足、またはプロテーゼによる圧迫
皮膚・軟骨・軟部組織の萎縮
過去の手術での過度な剥離、無理な引き上げ
プロテーゼの透け、または位置のズレ
拘縮が進行した際に現れる典型的な変化
鼻がだんだん上に向かってつり上がる
鼻先が丸く・分厚くなる
鼻柱が奥に巻き込まれ、上に引っ張られる
鼻筋が曲がり、硬くなる
鼻が短くなったショートノーズ(Short Nose)+ アップノーズ(Upturned nose)+ 小鼻の引き攣れ(Alar retraction)を併発

どのように元に戻せるのか? 実際の再建アプローチ
拘縮鼻は単なる「再手術」ではなく、「再建(Reconstruction)」です。
必ず次のような手順を踏みます。
1. 拘縮の原因となった組織の除去
瘢痕組織(スカーカプセル)の完全剥離
拘縮の主な原因
硬い瘢痕組織が鼻を上に引き上げている
瘢痕組織とプロテーゼ間の癒着も除去

短くなった組織を「伸ばす」プロセス
短縮した内部組織に微細な切れ込みを入れて伸ばす(リリース技術)
鼻柱・内側脚を長く復元
この段階が不十分だと、再手術後も再び拘縮してしまいます。
2. 鼻の構造再建(Foundation) work)
肋軟骨(寄贈または自家)で柱を立てる
拘縮によって鼻柱・鼻先の支持構造が崩れているため、
強固な柱(コルメラストラット + エクステンディッドスプレッダーグラフト)で下方への支持力を確保します。
鼻先は耳介軟骨で自然に仕上げる
丸みを帯びた形状を維持
硬さを緩和
自然な光沢・動きを確保
鼻柱(Columella)の延長
鼻柱が小鼻よりも上にある状態を下へ「引き下げ」、本来の位置へと復元します。

3. 鼻筋の再建
軟骨を添えて「上がらないように」逆回転(derotation)を誘導
この工程が極めて重要です。
以前の拘縮のように、再び上へと引っ張られるのを防ぐ役割を果たします。
プロテーゼ(シリコン)の再使用可能
多くの方がこのように質問されます。
「拘縮が起きたらシリコンを使ってはいけないのではないでしょうか?」
→ 必ずしもそうとは限りません。
シリコン自体が問題というよりは
不適切な位置
剥離不足
炎症発生後の管理不足
が真の原因である場合が多いです。
必要であればシリコン、あるいは
肋軟骨 / 寄贈真皮 / 真皮脂肪を鼻筋に使用します。
正解は一つだけではなく、ケースバイケースです。
拘縮鼻の手術後
正面の変化
鼻筋の上のボコッとした傷跡組織を除去
鼻が正中線へと戻る
鼻柱が小鼻よりも下に下がり、正常な位置を回復
鼻先のぽってりと丸みを帯びていたボリュームが減少

横顔の変化
これ以上上を向いていない(吊り上がっていない)
鼻先が長くなり、自然な角度(プロジェクション)を形成
拘縮の特徴であったアップノーズの消失
結果として
「最後に見覚えのあった正常な鼻の姿」に近い構造へと復元されます。

フェイスデザイナー キム・ソンフン院長の考察
「拘縮鼻は手術の技術ではなく、解剖学的な理解と復元の哲学の問題です。」
崩れた構造を無理に立て直すのではなく、
硬くなった部分を緩め、短くなった部分を伸ばし、
不足している部分を正確な材料で補ってこそ
二度と崩れない鼻になります。
私は常にこのようにお伝えしています。
「拘縮が起きたからといって終わりではありません。
組織が許す範囲内であれば、十分に元の状態へ戻すことができます。」
難しい鼻であるほど、より繊細に、より深く見つめ直せば
道は見えてきます。
FAQ
Q1. 拘縮鼻は再び元の状態に戻れますか?
はい。瘢痕組織の除去+組織の伸展+構造の再建を共に行えば十分に可能です。
Q2. 拘縮がひどくてもシリコンを再び使用できますか?
場合によっては可能です。シリコン自体が問題というよりは、使い方が問題であったケースが多いです。
Q3. 拘縮の再手術はいつ頃可能ですか?
組織が柔らかくなる6ヶ月以降が目安ですが、「組織の状態」のほうがより重要です。
Q4. 拘縮が再発する可能性はありませんか?
適切な軟骨の再建と瘢痕組織の除去が行われれば、再発の可能性は著しく低くなります。
Q5. 鼻先がひどく吊り上がったアップノーズも改善しますか?
はい。鼻柱の延長+軟骨支柱の再建+皮膚の伸展により、十分に矯正可能です。
Q6. 鼻がひどく曲がってしまったのですが、再建は可能ですか?
正中線の調整、瘢痕組織の除去、軟骨の再配置を通じて、大部分の矯正が可能です。
エスエイチ(SH)形成外科クリニック
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